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なぜCOVID-19を告白して、同業者に伝えたいと思ったのか?

前回も出しました通り、セミナーにおいてCOVID-19の事を話します。

一般的なCOVID-19の情報は限定的

医師でも無い私が語るのは、ちゃんちゃらおかしいかも知れません。
しかし、実際に罹患し、死線を彷徨って、最高の医療を受けることで生還している訳ですが、単純にベッドの上で寝ていたわけではありません。

既出ですが、私は保険屋でもあります。
ある意味、自身でショックだったのは、この先は告知上において新しく生命保険に加入できない事です。

現時点で、多くの生命保険各社はCOVID-19罹患者は新規加入を「謝絶」としてNG対応になっています。
つまり、現在の制度としてはPCR陽性というだけで「感染」としての決定になってしまうので、無症状でも罹患扱いになるのです。

実は、こういった知られていない情報は山のようにあります

表題的には「基礎編」ですが、この名称は変えても良いかもと思っています。
今さら、ググれば簡単に出てくるような情報なんか皆さんは要らないでしょうから。

私の罹患時の状態と後遺症

実際に、入院中から情報発信はSNSでの限定公開で発信していました。
幸いにも、全身麻酔で管理される「人工呼吸」や「エクモ」は私の場合は採用されませんでしたから。

ちなみに、この場合、重症度分類としてはどのようになるかご存知ですか?

私は東京都民ですので、当然ながら東京都の基準で分類されます。
その場合は「中程度」になります。

しかし、サチュレーションが94以下になっており、毎分3㍑の酸素投与が必須でした。
この場合、「呼吸器内科的には立派な重症ですよ」とDr.から言われました。

そう・・・臨床現場と、行政分類は同じでは無いのですね。
同時期に罹患して話題になった、庄司智春さんも同じ中程度ですが、彼と私の環境は正反対のように違います。

それも少し入れたいと思っています。

というのも、彼と私を比較した場合、あるキーワードが出てきます。
それが「コロナ後遺症」というもの。

そう、その言葉を聞く機会もあると思います。
実は、私が施術家に伝えたいポイントもここだと思っているのです。

非常に言葉的には恐い「コロナ後遺症」はどれだけご存知ですか?
ちなみに、私にも出ていることを・・・10月下旬に気付きました。
逆に言えば、退院した8月下旬~の2ヶ月は気にも留めてなかったのです。

しかし「あ!これがそうか?!」と気付くまで時間もかかったのです。
まぁ、命に別状はないですから、現在も深刻に捉えていません。

ただ、重症化リスク期間といわれる時期を越えてから(この期間も一般的に知られていませんよね?)は、私は「コロナ後遺症」に関しては、隔離病棟において出来るだけネット上で調べてました。

リハビリを自身で初めているのですが、その時に「どうやったらコロナ後遺症を残さないか?」を徹底的に考え上げて、自分で工夫した経緯があります。

なんで考えたか?

どうも呼吸器内科のDr.に伺っても「呼吸器のリハビリ」というものは、概念があまり構築されていない印象で、伺っても具体的な指示を頂けた訳では無かったのです。

しかも「退院後」の時期だけに限局されてました。
つまり退院前に出来る事の指示があったわけでは無い・・・

COVID-19の場合、発症日からカウントして、解熱後の隔離解除までの日数もガイドラインがあります。

私は回復傾向になってからは、時間が無駄に過ぎるのがイヤだったので
何かせねば・・・でも、そのノウハウが簡単に出ているわけでは無い・・・じゃあ、思い当たることがあるから自分でやってみよう!

ステロイド剤である、デキサメタゾン(デカドロン)の効果もあったとは思いますが、自分の行ったリハビリは、少なからず効果はあったと思います。

事実、担当医からは退院時に「COVID-19の・・・いや、ここの病棟の自室でスクワットをやってリハしていた方は杉本さんが初めてですね(笑)」と笑いながら話しました。

その後も順調で
8月下旬の退院後、10月15日でもって
「これで呼吸器内科としてCOVID-19の治療はおしまいです。本当によく頑張って回復されましたね」
と褒めて頂きました。

ググって頂きたいですが・・・「コロナ後遺症」を調べて見ると、施術を行う治療家として、見えてくるものがあります。
もし、皆さんの所に、こういった方が来られたら・・・?
私は治療家は役に立てると思います。

自身のカラダを最高の教材として扱い、仮説・実行・検証した

私は、調べられるエビデンスを調べながら、自身の身体を、手の届く範囲で施術しています。
そして、リハビリも積極的に行っています。

後になって、その方法がEBMがある方法の応用だったのが分かったときは
「カラダを治す事で洋の東西は通じる!」
と感動したモノです。

実は救急搬送される2日前も、同じ治療家の家内に背部を施術してもらいましたが・・・咳で呼吸が苦しい中、筋硬結が著しい背部を緩めてもらうと「すぅ~っ」と、呼吸が楽になったのを覚えています。

生理学的に暴走状態のカラダなので、投薬と酸素吸入が無いと回復には結びつきませんでしたが・・・急性期を脱したカラダに、有効性は否めないと、思ったものです。

治療家がお役に立てる事を言っていて「え?コロナだった方が院に来て大丈夫なの?」という心配もあるかも知れません。
そのことに対しても、エビデンスになぞって、説明も付加します。

悔しくないですか?厚生労働省から免許を受けているんですから、やれることはあるはず!!

私は悔しいのです。
施術する治療家だって、コロナ罹患後であれば、苦しんだ方に役立てるという経験を通して分かっています。

でも、コ・メディカルとしての位置により、正しい情報があまりにも少ない。
これでは「正しく恐れる」という事が出来ません。

例えば、実際に患者さんに「免疫力を上げましょう!」という言葉を使っていませんか?
これ、患者さんに分かりやすい表現で使うならいいのですが、医学的には間違った表現という事はご存知ですか?

こういった事を学ぶ機会が少ないのです。

なので、折角「三途の川を見る直前まで」を経験した身としては、同じ病名で苦しんでいる方に役立てる・・・と、同時に間接的でも関わる方に、必要な情報を提供したいのです。

呼吸器内科のDr.からは、具体的なリハビリ指示は無かった・・・これは、リハに対して揶揄する意図で申しあげているのではありません。
臨床現場では、それぞれが優先順位が違うだけです。

私の話の場合、COVID-19に罹患した方へ、緊張して命をやりとりする事はありません。

罹患後に重症化し、命の危険を経験し、回復を経験したが故に見えてくる、治療家が出来る事を伝えたい・・・それが目的になりますので、特別追加単元として福岡でご案内します。

COVID-19はすぐには終息しない。この先も大きな変化と需要は生まれると確信しています

この先々の行く末については、神戸大学の岩田健太郎教授もインタビューで
『何をもって収束というのかですが、2009年の新型インフルエンザは現在も季節性インフルエンザとしてサーキュレイト(循環)しているので、収束はしていません。
しかし、我々の考えから取り除かれれば、収束したとも言えるわけです。自粛と緩和を繰り返しながら、そこそこ不自由で、それなりに自由な生活を続けていくやり方です。
集団免疫ができるのかすら不明確ななかで、この戦略は最低でも何年も続く方法です』

と出しています。

ということは、この先でも患する方は増えます、間違いなく。
その時に、社会の様式が変わるとともに、求められる事も変わってきます

保険診療で出来る施術になるとは到底思えませんが、QOLを罹患前に近づけたく、治療家を選ぶ人も少なからず増えてくるはずです。

その時に、きちんとCOVID-19を偏見なく正しく理解し恐れ、苦しむ患者さんに寄り添い可能な限りの社会復帰のお手伝いが出来る治療家が増えて欲しいと思います。

この先も、何年も関わらなくてはならない疾病なのですから・・・

 

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