発端となった記事
また事故におけるバカみたいな事例が出てきました。
ちょっと記事から要約を抜粋します。
・交通事故の詐欺という事で、10人を逮捕
・無人の車を使って、追突事故を演じる
・2014年の事故だけで「治療費」「休業損害」「車の修理費」で850万円を搾取し、その後も含めて2年間で4件、合計2400万円の被害
・「事故せーへん?」のメールにて端を発し、補償内容を挙げておいてから事故
・用意周到に準備してからの犯行だった
この事件における問題点
一番は、装った詐欺ということになりますが、こういったズル賢く悪いことに脳みそを使う輩に対して、幇助してしまった存在がいるということになります。
・保険代理店
・医療従事者
になります。
ただ保険代理店においては、契約者から言われた保険内容の変更においては、言われるがままの手続きをするしかありません。
補償変更後に事故が発生したことに関しては、必ずと言っていいほど報告が来るので、短期間に事故が発生した事においては少し疑問に思うかもしれません。
ただ今回の事故においては「被追突」という事故形態になるので、確かに確率としては非常に少ないのですが、ありえなくはないので、疑う余地はなかったのかも知れません。
少なくとも1回目は。
やっぱり一般的には分かっていなかったのか?自賠責損害調査事務所や不正請求防止制度のデータバンクの存在
勉強会では、調査事務所が自賠責保険における請求データは100%、一定期間において保管していることを説明しています。
医療従事者においては、医師のみならず柔道整復師までも、最低過去5年間における請求データが残っています。
5年を越えれば自動的に消去されていきますが、その間に再度請求が起これば、過去のを全て紐付けして保管します。
よくブラックリスト云々かんぬんの話を聞きますが、ブラックリスト以前にすべての請求はデータ化されています。
そしてこれは、医療従事者のみならず、「事故被害者」「事故加害者」も全て記録がなされます。
保管期間においては未確認でありますが、少なくとも「後遺障害等級」に関する事においては、永年データと思って間違いはないはずです。
私自身の後遺障害におけるデータも、残っているはずですし、過去受賞して後遺障害が認定されていれば、既存障害としてカウントされ、素因減額の参考にされている例は何度も見てきています。
調査事務所の5年の保管期間・・・
それ以前の問題として、2年間において4件も事故が発生していれば、保険会社が疑うのは当然のことです。
SNSにおける、現役の損保職員の立場からでは発信内容としてあやふやになっていますけれども、・・・
実際に「不正請求防止制度」が存在しますので、仮に4回の偽装事故の中で保険会社が全て異なっていたとしても、確証がある前からも「疑わしい」という時点で情報登録ができることになっています。
一言で言えば浅はかな行為なのです。
保険会社は馬鹿じゃありません
データバンクのみならず馬鹿にしすぎた「保険会社の能力」
保険会社は金融機関です。
ですが、 金銭をやりとりしている業務上の特性から、非常に調査能力が優れています。
というよりも、調査能力もそうですが「あれ?怪しいな・・・」と、いわゆる「鼻が利く」と表現されるような、「第六感」がまことしやかに優れているのも特徴です。
そういった疑念を解決するための調査会社とのネットワークや、警察からの天下りの有効活用により、一般人が想像する以上の能力を持ち合わせています。
そんじょそこらのおバカさんが、自分の利益を上げようとして画策しても、ノウハウを持った保険会社の前では、赤子の手をひねるようなものです。
私は勉強会において、クローズスタンスにしているのも、勉強会の内容を最大活用して方程式を逆計算すれば、こういった不正請求ができるかもしれません。
もちろん私はそんなやり方を教えたりしませんし、私自身も絶対にやりませんけれども・・・
中には中途半端なずる賢い人間がゼロとは言い切れませんので、具体的な方法は公の前には軽々しく出していません。
理由は何より、悪用されたって保険会社の前では通用しないし「どこでそんなこと覚えた?」という追求によって私の名前を汚されたくないからです。
このスタンスは10年以上徹底されておりますし、理解されておりますので、もしも私に汚名が掛かるようなことがあれば
200%冤罪です!!
それにより「日本一ネガティブな交通事故セミナー」として、中途半端な儲けのノウハウは出していません。
何よりも輩扱いされないための正攻法ノウハウを、大事にしているのです。
懸念していること
休業損害もそうですが、車両の損害が数百万だとしても 一軒目の事故においては850万円もうの搾取を行っていることです。
仮に車が全損だとして、諸費用込みの損害賠償の物損としてもせいぜいが400万円程度(国産車の場合)
つまり「休業損害」「治療費」で300万円以上は金銭が動いてる可能性があるということになります。
複数の人間が、被追突車に同乗していたとしても、かなりの高額な状態です。
これには、期間もそうですが、通院頻度の実績がなければ達成できることではありません。
私が考える嫌な予感は、通常の一般的な勤め人なら、そこまで高額な諸費用になるための通院回数を稼ぐのは尋常じゃなく大変なことです。
また、多くのクリニックは18時頃には受付を終了しているために、勤務との兼ね合いがつかないことから相談を受けることも少なくありません。
つまり、関与した接骨院の「通院水増し」とかに至らなければいい時にしています。
輩による詐欺の幇助に至る要因
これにおいては 、多くの医療従事者が「交通事故をよく知らない」「面倒くさがる」といったことが要因につながっていると分析しています。
まず今回の事故においては、無人の車両に追突しています。
ということは、実際に受傷していません。
事故があって、人身事故として使われるには「診断書」が必要になります。
もちろん診断書は医師しか作成することはできません。
そして、警察に提出される診断書は、多くが形骸化された文面になってることが多いのが現状です。
確かに受傷直後であるならば、様々な精密検査が受けられるかどうかにおいては、救急搬送されているなどの実態を鑑みれば、肯定的とは言えません。
多くが、その後始める通院における診察で、診断書がアップデートされているのが実態です。
最初はともかく、数ヶ月は診断書がアップデートされているはずなのです。
この時、この事件では、どのような診察がされていたのでしょう?
症状がないのに、症状があるとして通されていたのでしょうか?
もしくは、相当なまでの演技だったのでしょうか?
ですが、交通事故でも外傷として捉えれば、何かしらの腫脹・発赤・出欠などの外傷反応を確認することができます。
いわゆる「むち打ち損傷」でも、 意図的に再現するのが不可能な、筋硬結ぐらいおきます。
徒手検査をしていけば、疼痛緩和肢位など、無意識下で行うような 反応が見られ、経験があれば演技かどうかは見抜けます。
確かに、痛みに対しての感受性が強く反応がやや大げさな患者さんはいるのも否定しませんが、「演技」と「大げさ」は違ってきます。
一番避けたいのは、ドクターが「交通事故の患者かめんどくさい。とりあえず痛いと言っているから・・・」といった適当処理をされていないことを祈りたいです。
実際に、昨年末に、整形外科医による交通事故の水増し請求による逮捕事件もありましたので・・・
そして接骨院といえば、あちこちの逮捕でも聞く水増し問題も出てきます。
今回出ている報道はありませんが、まさか欲に負けて、こういった輩の通院の幇助をしているようでは、本当に業界に未来がなくなります。
だから私はネガティブだとしても、真実を業界に向けているのです。
交通事故における、詐欺を働きたがる輩患者への対策は?
2015年ぐらいから、勉強会のテーマにおいて
水増しの逮捕が「接骨院からのもちかけ」から「患者からのもちかけ」もあるので、絶対に同調しないように!!
と警告していました。
実際に起きたこんな事件もあります。
健康保険における医師の水増し
一番不幸なことは「これだから交通事故の患者は・・・」といった、本当に痛みで苦しんでいる患者も十把一絡げにして、ぞんざいな対応をすることです。
「袖にするような対応をしていれば、諦めてしつこく絡んでこないだろう・・・」
これは交通事故医療コーディネーターの立場で仕事をしていた時に、耳に入ってきて言葉を疑ったある医療従事者の言葉です。
それでいながら、自由診療として健康保険適用とは違う高額な治療費を保険会社に 請求しています。
悲しいかな本末転倒な事実です。
そのような対応は何も生み出しません。
それよりも症状がちゃんと確認取れるのであれば、普通の対応をしていただく。
症状が医学的に確認取れないのであるならば、「うちでは症状が確認することではできなかった」として説明すれば済むことです。
「交通事故=めんどくさい患者」という図式は、本当に困っている患者に対して二次加害を行い、嘘の症状で騒ぎ立てて搾取を目論む輩を助長させかねません。
一番は理解されづらい交通事故外傷ではありますが、どこか必ず「ケガ」の要因はあります。
接骨院においても、医学的にどこか説明が取れない症状であるならば、保険会社とホウ・レン・ソウの上で対応を踏み込まなくちゃいけません。
まかりまかっても、欲を先行すれば、あなたとあなたの人生が崩落します。
まとめ
・輩はありとあらゆる嘘をつく
・ただし怪我の症状は嘘をつけない
・交通事故外傷を、めんどくさくても知っておくことは医療従事者の身を守ること
・ 日本整形外科学会制定の各種検査を用いても医学的所見が確認されず、かつ筋硬結・緊張・痛みの反応の整合性が取れない場合のみ、受診・治療・施術の拒否を、保険会社との相談の上で 行う事。
・ただし「認知行動療法」の理論は、受傷後6ヶ月以内には使ってはならない
・とにかく交通事故はナメない。
・接骨院へのもっとも正しい交通事故外傷の概論は「医療従事者のための交通事故勉強会」アドバンス・ElitePlusで解説中
『医療従事者のための交通事故勉強会:2020年予定』 https://primecare.co.jp/workshop-info/
2月9日(日):東京ファースト・ベーシック
ファースト→9:15~11:50
ベーシック→13:00~19:00
3月1日(日):東京アドバンス 9:30~17:00
3月15日(日):大阪ファースト・ベーシック
ファースト→9:15~11:50
ベーシック→13:00~19:00
3月29日(日):大阪アドバンス 9:30~17:00
4月19日(日):ElitePlus福岡 9:30~17:00
5月31日(日):ElitePlus東京 9:30~17:00
※HP内専用ページにて詳細発表済み
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