この度の台風19号による災害に対し、犠牲になられた方々に衷心より哀悼の意を表するとともに、避難等不自由な生活を余儀なくされていらっしゃる方々に心よりお見舞いを申し上げます。
また、被災された各地域にて救助活動、復旧作業にあたられている多くの皆様に心からの敬意を表します。
一日も早い復旧と、皆様が平穏な日々を取り戻せるよう、心よりお祈り申し上げます。
災害における保険会社の事情
このような災害が起きた後は、問われる記事も増えて参ります。
今回のような水害・風害といったような災害に対する家の保険は、火災保険が該当しますが、正確には住宅総合保険になります。
実は令和元年10月1日より火災保険の保険料が上がっておりますが、 これは2年前の実際の災害を統計し、それにより危険率を算出したものになります。
実は昨年度の西日本豪雨や、秋の台風による被害はそこに加味されておらず、来年度さらに上昇が予定されています。
私自身は、火災保険の保有数が他の種別に比べては多くないのですが、多い代理店においては災害後の対応に追われることになります。
基本的には保険代理店は営業代理店でありますが、保険事故発生時における初動においては、契約時に実際の物件確認を行っていることから、諸事情を把握している面もあり、損害サービスも窓口対応をすることを推奨しています。
前述の昨年度の災害においては、2日間で保険会社が対応する数ヶ月分の事故件数が報告されております。
しかしながら、混乱が発生してしかるべき件数においても、年々その処理は迅速化しています。
その要因の一つに、ITの整備が非常に進んでおり、第一報告を行う代理店とそれを受け取る損害課とのあいだにおいての情報共有がスムーズになっているのがあります。
これまでは、用紙に代理店が記載し FAX をするのが慣例でありましたが、その方法の問題として、受け取った保険会社がさらにそこから情報入力をしなくてはいけない手間がありました。
それが簡略化されてのスムーズさにつながっています。
少し性善説が入るような話ではありますが、保険会社にしてみれば限られた人員の中で多くの案件を処理しなくてはならないというのは、昔から変わっておりません。
できるならば早く終わらせたい、しかしながら予算もあるわけです。
火災保険の分野と自動車保険の分野では、その予算に関しての縛りの事情が違いますが
「約款に則っとり、適切に処置をする」
のであれば、早く仕事を進ませたいというのは、分野を問わず共通していることです。
支払いたくてもできない事情
これは非常に簡単で、コンクリートの建物の中に入る職員に対し、適切な情報が伝われば伝わるほど処理はスムーズになりますが、それが通ってなければ処理したくてもできない事情に至ります。
先にも言った「約款に則り適切に処理する。それ以上でもそれ以下でもない」これはどの保険会社もどの担当も共通する言葉。
まぁ、 私から見ても「ちょっとそこには語弊ございませんか?」と突っ込みたくなるような事象は見受けられることはありますが・・・監督官庁含め、公になった場合、処理し得る情報があるにも関わらず怠った場合はその対応の回答を求める事は可能です。
しかしながら、それが備わってない場合は担当としては「払うものも、払えない」という状態に陥ります。
保険会社の事務処理事情を知る立場の私から見て、この「払うための条件が整っていない」というケースは実は珍しいことでありません。
「保険会社の対応がけしからん」と激昂をする前に、一度考えていただきたいのがここなのです。
私の勉強会に来てスムーズ化した方の共通点
私は勉強会で「こうすれば入金がすぐされますよ」というようなことは一切言いません。
なぜなら、その方法を知らないからです。
なぜ知らないか?
今まで、交通事故の現場を表裏から見てきましたが、一度も見てきていないからです。
ただ結果的に、請求から1ヶ月ほどかかっていた入金が、一週間以内もしくは最速3日で入金されているような改善が見受けられる方は、魔法のフレーズを私が伝えているわけではなく、
・交通事故の実態
・知っておくべき根拠
・保険会社の諸事情・考え方
・ 周辺の制度や法律
などの他に「どうやって伝えるか?」をテーマの裏エッセンスで、時間をかけて伝えてるだけです。
実は、めんどくさそうに見えますが、これは周辺業務においての共通事項どうして応用できるのです。
塩対応の保険者がいた、とします
業界内には、非常に有名な塩対応な保険者の名前を聞くことがあります。
ただ、塩対応でいたとしても「絶対に払わないのか?とした場合は別」というのがよく聞くことです。
つまり「返戻」があったとしても、それは「払わないから返戻」なのと「払えないから返戻」では大きな違いがあります。
後者においては
①そもそも払える条件に該当しない←慢性であり療養費の支給基準に該当しないなど
② 条件に該当していると理解できない←受け取った情報では支給基準に該当してると判断できない
では雲泥の差になります。
私が交通事故事案のみならず、諸業務に通用していると感じていることは、こういったことも少なくないのではないでしょうか?
これは各々の個人的な日常生活においても、似たようなケースは大小様々あったりします。
大事なのは「伝える力」の土台をアップデートすること
これはエリートプラスにこめてあるテーマです。
アンケートでも、受講内容の希望が多い
・必要な検査とは?
・残しておくべき所見は?
・施術証明書の効率的な書き方は?
にもつながることです。
せっかく現場で一生懸命仕事をしているけれども、伝える力が及ばなかったら、 芳しい結果に伝わらないことの多いのではないでしょうか?
保険会社にも問題言動行動は多々あるのは、十分私も理解しています。
ですが、その時の3流対応に抗弁するには、こちらも
するべきことはしておき、かつ伝えるべきことは伝えておかねばなりません。
その上で「その対応はおかしいのではないですか?」と、毅然と振る舞うことが、紳士的な対応ではないでしょうか?
ほら・・・夫婦間でも、やり取りの未達が原因でつまらないイザコザがあったりまします。
身近な人との関係ですらです。
「ちゃんと伝えれば・・・」で終わる話は、あちこちにあったりします(笑)
伝える力が上がって悪いことはありません。
社会人・・・ともすれば「医療を通して地域貢献をする仕事」を選択しているわけですから、医師を含めた周辺職種との関係向上も、必要でありますが、まずはこのを伝える力がなくてはなかなか築けるものでありません。
交通事故はあくまでキッカケ
なので、勉強会の内容を通して、皆さんがご自身を守れる材料にしていただければ、嬉しい限りです。
関係知識の基礎ができていれば、応用はわりかしスムーズだと思います。
自費移行の時代でも、そこはわりかし軽んじることができない事情も散見されますので、次回はそこも踏まえたお話も出せればと思います
まとめ
・「払わない」と「払えない」はきちんと理解しよう
・払ってもらうために、伝えるべきは伝えよう
・まずは何を伝えるか?から始まる
・伝える力は周辺業務でもいっぱい応用可能
<医療従事者のための交通事故勉強会:ElitePlus in札幌>
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