昨日、私へ数名の北海道の柔整師から報告がありました。
既に、業界内では報道によって周知されているとは思いますが、自賠責関係の大型逮捕です。
事件の概要
・札幌市内の整骨院
・以前より「交通事故専門院」として展開
・HPにも、前面に出した交通事故広告で有名
・柔整師本人のみならず、患者も共謀として5人が逮捕される
・総額で4000万円にも上る被害額
・すでに3回逮捕された
・柔整師は、同業に対して「交通事故ビジネスセミナー」を展開していた
・本人が公開していたが、元警察官
今回、広告に関する事での柔整師法の違反としての指摘報道に関しては、少し調べなくてはならない事があるので、
今回は差し控えます。
ただ、広告検討会を第一回から傍聴している立場から、非常に深刻なことと受け止めています。
交通事故ビジネスの由々しき実態
今回の逮捕者に関しては、実際にあったことはありませんが、以前より話は多々聞いていましたので、かなり自発的に行動している分類として把握してました。
整骨院業界は,特に2010年代に入ってからは、療養費が誤魔化しを許さなくなってきたので、「厳しい」と言う
表現で捉えながら、自費移行と「自賠責ビジネス強化」に注力します。
確かに自賠責保険は扱いとして「自由診療」にカテゴリーされます。
ただし、その自由は、医療従事者が「自由気ままに扱う」ではなく、あくまでも現存する処理として
「健康保険」「労災保険」とは別格で、「独占禁止法」を考慮しながらの扱いになうので
「自由診療」になっているだけです。
そんな、実態も把握しきれれているとは思えないような
・高単価の自由診療
・患者を救済
・広告的展開でランニングアップ
・過去経験からの収益実績発表
・イザとなったら弁護士と連携
といった展開がメインのセミナーが拡大。
いくつも団体等々も作成されます。
しかし、こう言ったようなスキームには、決定的な欠落事項があります
実態を考慮しているとは思えないスタイル
私は、医療コーディネートを通して、医療者や弁護士が交通事故被害者を、正しく扱うための仕事をフォローしてきましたので、表も裏も、実態という真実を見てきました。
その観点からしての、交通事故ビジネスセミナーの問題点は
・保険会社が何故払わないか?の理由の本質を突いているように思えない
・根拠となる、法律・制度まで説いているのを、既参加者から聞けたことがない
・成功体験ばかりが散りばめられている
・気がつけばランニングによる儲け
・保険会社が払わない場合は、弁護士か?被害者請求か?
と言ったような、最終的には「誰のため?自分のカネの為?」といったような理論展開に至っているようです。
いくら「患者救済」と聞き心地の良いワードを出しても、
・基本となる制度・法律の基礎
・必要な検査方法内容
・カルテの残し方
・実態を説明づけている施術証明書のポイント
・医接連携の重要性
・保険会社のネガティブな言動の真意
・やっていい事、悪い事
くらいを理解していないでいる限りは「むさぼり輩」としてのカテゴライズしかされません。
つまり、患者さんの為とかいいながら、逆に足枷にしかならない。
今回も、実際に患者さんも逮捕されているんですから。
こういった事件の際に
まず報道が拡大するに連れて
・やはり交通事故を柔整師に扱わせては行けない
・診断権もないのに扱うのは、金儲けをしたいからだ
・法律的にも扱えないようにしてしまえ
といったことが、業界外の、柔整師を良しとしない立場の方々から、SNSを始めとして発信され
・交通事故なんて卑しいことしているからだ
・儲けに走るからだ
・交通事故なんか扱わない方が良い
・こういうのがいるから・・・
といった業界内からも出てきます。
過去を見ても。
ですが、私はそういった発信に同調しようとは思いません。
理由は2つ
・それで患者さんは救われますか?
・批判は誰でも出来るんです、もっと建設的なことをしませんか?
私はホトトギスは秀吉です。
文句を言う前に、出来る事があるならやるだけやる
という主義ですので、しでかした人間を批判するだけのツマラナイ人生はまっぴらゴメンです。
私は、こういった事項は好きとかキライとかの次元以前に、「医療従事者としてどうなのよ?」といった強い憤りも含めながら、方向性を真実に合わせた「医療従事者のための交通事故勉強会」として展開してきました。
こういう時に、犯罪者を否定するのは簡単なんです。
じゃ、なんで以前からこういった輩が存在できないようにする環境を作る事が、進まないのでしょうか?
おそらく、その「モノサシとなる交通事故知識」の現在のスタイルが、現実離れしているのでしょう。
良い機会じゃないのよ
今回は、実刑でしょうね。
元警察官とのことでいながら「詐欺」を行っていたので、言語道断で弁解の余地はないと思います。
しかも同業を煽ってセミナーを開催?何を教えていたんでしょうかね?
いろんな繋がりがあったようですが、結果がコレではね・・・
私は2013年から「日本一ネガティブな交通事故セミナーにようこそ!!」と、勉強会の冒頭で宣言します。
事実を伝えて、あるべき職務内容を「知らないのであれば伝えます」というスタイルだからです。
金儲けには結びつかない。
けれど、受講して「自分の間違いが分かって良かったです。明日から患者さんのために改善します」と、
医療従事者としてのあるべき業務体制を把握出来た方には歓迎されています。
犯罪とは、ほど遠いからです。
規模の大小や、その時期の原稿内容の重要性変動はあれど、コンセプトを2011年から変えないでいるのは、
真実だけでやっているから。
ウソやまやかしのメッキは剥がれるんで、しません。
自賠責の不正は犯罪です。
過去の請求は最低5年間は記録されて、保険会社同士は情報共有できます仕組みもある。
なんでやるのか分かりません。
知らないのなら知りましょう。
先に、変えるための文化をアップデートしましょう!
もう一回書きます。
批判するだけなら、誰でも出来る!
変えていくなら、私を頼ってください。
損害賠償と医療従事者の現場両方を知った上でスキームがあります。
まとめ
・自賠責の不正は、金額・規模の大小関わらず犯罪です
・今回の様に、事故の事を知らない人間の交通事故セミナーは要注意
・セミナーの終着点が「テメエの儲け」にいたる場合も要注意
・不正はバレるシステムは、AIなども含め年々強化
・批判するよりも、正しい交通事故の現実を根拠もって知るほうが先だと思う
私の勉強会に来られた事がある方は、資料見直してください。
今回の事件は「私がしたらアカン!」というカテゴリーの事は、しっかりシデカシテいます。
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